恐ろしい本に出会ってしまいました。
アガサ・クリスティです。
ポワロでも、ミス・マープルでもなく、殺人事件も起きないのですが、ものすごく恐ろしかったです。
自分が見てきたこれまでの人生の世界はすべて自分の思い込みで、自分は周りに迷惑をかけてきただけなので、家族も友人も本当にはいないのではないか?という恐怖と、
その可能性を受け入れて周りと新しい関係を築こうと思っても、すでに周りにとっての自分はそういう者として出来上がっていて、いざ目の前にすると以前と同じ振る舞いをしてしまう。だけど、すでに気づいてしまっているので、以前の自分には戻れないから、自分が自分の思い込みの世界で生きていて家族や友人からも距離を取られているとわかったうえで、さらに距離を取られてしまうような振る舞いをしなければならないし、恐怖心からその選択肢しか選べないという恐怖
来年くらいにもう1回読みたいと思います。